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まだ肌寒い五月の山の中で「カナルタ 螺旋状の夢」を上映した。文化人類学者でもある太田光海がアマゾンの奥地に原住民と一年間滞在し、彼の視点からアマゾンの日常を撮った作品だ。
白樺の木とカラマツの木に登り、間に白幕を吊るす。
人間以外の本作品の影の主役は、住人達の生活に欠かすことのできない「植物」だ。覚醒植物や薬草などの森の植物たち、それらと住人達の関係性、そして植物を介した儀式などが次々と離山の森の中に映し出される。
山全体が観客席となり、小屋のバルコニーから足を放り出して見る人、斜面の上方から遠目で見守る人、スクリーンの間近で等身大以上のスケールの映像を楽しむ人、スクリーンの裏側から投射された映像を反対側から楽しむ人。
離山の池のカエルの合唱とアマゾンの虫たちの声が重なり合った時、地球の反対側の二つの森が重なり合い、世界が立体化した。
ゲストアーティスト|太田光海
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